ものの考え方 (2001/02/09)| レイヴ、マーチ 『社会科学のためのモデル入門』、佐藤嘉倫・大澤定順・都筑一治（訳）、１９９１年、ハーベスト社 （Lave, C.A. & March, J.G. (1975) An introduction to the models in the social sciences. New York: Harper & Row.） この本は「社会科学的なものの考え方」を教えるために書かれた良いテキストです。同種類の本はこの本以後にも沢山出ています。が、まだこの本が一番良いように思います。 社会科学を含め、およそ科学の目的は現象を説明することにあります。この本は「説明すること」を「モデルを作ること」に置き換えて、現象の説明の仕方をいろいろと教授しています。 この本が気が利いているのは第1に、適用性の高い、社会科学の基本的なモデルを素材としていることです。第2に、社会科学のいろんな領域（心理学、社会学、経済学、政治学、人類学）から素材を選んであることです。この１、２の長所により、読みながら社会科学全般への知識へと導入されるようになっています。第３に、アメリカのテキストらしく、練習問題が豊富です。単に読めばよいのではなく、「ものの考え方」は練習によって訓練されることであることはよく分かります。 関連頁：政治的に正しい社会心理学 |
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