文章の書き方 (2001/02/09、2001/03/22追記)|
木下是雄 (1981) 『理科系の作文技術』 中央公論社（中公新書） 木下是雄 (1990) 『レポートの組み立て方』 筑摩書房（文庫本になっている。） 文章の書き方の本は沢山あります。先生によって薦めるものは異なります。私の考えでは上記の本が良いと思います。 著者の木下是雄は物理学者です。だからこの本を「文系」の先生が薦めることはあまりないかも知れません（以前、同僚の言語学の先生が薦めていましたが）。が、「要領よく書く」という点で、理系／文系に違いはありません。重要なのは、上記の本が「世界標準」のスタイルブックの要点をうまく日本語で解説していることです。 木下 ()1981) は私が学生の頃に出て話題になった本です。「理科系・・・」とはありますが、作家の井上ひさしが誉めていたのを覚えています。木下 (1990) は木下 (1981) を「文系向け」に書き換えた本です。私の考えでは、木下 (1981) の方が要点をより鮮明に述べている、と思います。 追記：文章とは生き物ですから、文章形式の細かい点に拘泥することはありません。例えば論文の場合、学界によって標準的な書式が決まっていることが多いです（多くの場合、日本語でも英語と同じような書式 style が決まっています）。形式に合わせる必要があるときにはマニュアルを見て調整すればよいだけです。重要なのは上記の本の前半に書いてあること、例えば「概観から細部に向かって書く」、「大事なことは先に書く（重点先行主義）」、「論理的で平易な文体」といった大きな原則です。 |
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