春猫2004 (2004/04/24)

　病の赤白猫は小康を得て安定したように見える。顔が健康そうになってきた。食欲も出てきたように思う。具合が悪かった主な原因はたぶん足の怪我であり、抗生物質が効いたのかも知れない。
　この数日、私が朝の８時頃に庭に出ると温室の近くに赤白は現れる。食糧をあげる。私はよく職場を１８時過ぎに後にして１９時半頃に家に着く。帰ってから庭の猫食糧を補充していると決まって赤白が現れる。また食糧をあげる。ひところＡがそうだったな、と思う。
　赤白はＡほどには警戒感がない。食糧を食べたいときには私の間近にまでやって来る。
　元気になったといっても、赤白は以前ほどの元気はない。以前であればもっと派手に爪を研ぐデモンストレーションをしたし、さかりがついたように鳴いたものだ。しかし猫も人間同様に年老いるのであるから、仕方がないのだろう。

　暖かくなって急に、庭に置く固形食糧がおびただしくなくなるようになった。姿は見えなくても多数の猫がやってくるのだと思う。あまり姿は見ないけれどチーＡというオス猫は、いつものようにコソ泥のような表情で庭の食糧を食べに来る。真っ黒い小さめの猫を私が見かけることも多い。私の姿を見るとヒョコヒョコとかわいらしく、逃げなくてもよいのに逃げてゆく。
　カミさんの話では、近所の半ば空き家になっている家の周囲に、赤白を含めてよく猫がいるという。よくいるのは赤と白の若い２匹の猫で、片方はやや毛が長い。いつか近所の駐車場で見かけたら、ふわっと舞い上がるように塀に登った。この猫は何やら気高い存在であるかのような印象を与える。もう１匹の若い赤白というのは、赤のシマの、よくいる姿の猫である。２匹が一緒に我が家の庭に来ることもあれば、別々に現れることもある。

　この４月は異様に暑い日が続いた。そんな暑い日には家猫のチーコは外に出たままなかなか帰らない。今までチーコは夜に外を出歩くことはあまりなかったけれど、最近は夜中でも風呂場の窓から出てしまう。チーコは家の周囲に猫が来るのが分かるらしく、追い払おうとして見張っているようだ。今までチーコは弱い猫だったけれど、段々と年齢を重ねて強くなってきたのかも知れない。

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