傷だらけの猫道楽 (2004/10/29)
| 子猫のモモは段々大きくなってきた。私の部屋につれてきたときに掌に乗るにはちょっと大きい、くらいだったのに、今は背伸びすれば胴体はずいぶんと長くなる。肉もついてきた。私の８畳の部屋に閉じ込めていてはもてあますらしく、部屋に隣接した２階のベランダ、というより洗濯物干し場に時折出している。ベランダに出たモモは喜んで飛び跳ねる。 困ったこともある。私の腕に噛み付いたりひっかきにかかったりすることである。同じことは今までもしていた。しかし身体が大きくなるにしたがって被害が増した。以前は私の手に小さい引っかき傷ができていただけなのに、今は結構長い傷になる。血も出る。しかも私の顔めがけて飛びかかろうとする。飛びかかる体勢に入ったときのモモはやや凶暴な表情をする。私に対してだけではなく、カミさんに対しても同じらしい。 猫歴のあるカミさんの話では、この状態は一時的であり、何れおとなしくなる、という。この考えが間違いらしいことが分かったのは後のことである。 ある日のこと、モモをかまっていたら、モモが急に私の右手に噛み付いてみた。引っかこうとする。おかげで右の手にはモモによる引っかき傷が多数できて、多少、血も出た。 その後、カミさんがベランダに洗濯物を干しに来たので、モモのこともベランダに上げた。３歳の息子のＹもカミさんについてきた。カミさんはいつものように、隣の部屋を経由してベランダに入った。ベランダに入ると入り口の戸は閉める。なぜ閉めるかといえば、家猫のチーコがモモに遭遇するとモモを攻撃するかも知れないからである。 だがそのときには息子のＹが戸を開けてしまったらしい。どこからともなくチーコがベランダに現れ、私の部屋に戻ったモモに飛びかかって唸る。モモは身体を伸ばしてぴょんぴょん跳ねながら応戦体勢に入る。私が割って入ってチーコを捕まえ、腕で抱いてチーコを１階の部屋に連れ戻した。 チーコはしかし収まらず、興奮状態にある。あーヨシヨシといってチーコの身体をなでたらいきなり引っかかれて噛み付かれた。右の手はモモに引っかかれ、今度左の手はチーコにひかっかれて血が出た。 まさに傷だらけの猫道楽というべきである。 |
 メール |