埼玉の空 (2005/11/20)
| 埼玉は空が狭い。どこか旅行に行くと、国内であれ外国であれ、空が広いと感心する。 埼玉の空が狭いと感じるのはたぶん、土地が平らであるからだ。小高い場所がなく遠くを見渡すことができない。その上建物は多いので視界は絶えず遮られる。東京というところは起伏があり坂が多い。私の郷里も平らであるが、それでも多少の起伏はあった。小高い場所には神社やお寺があったり昔の城や館の跡があった。しかし埼玉（の東部）はまったく平らである。もし利根川が決壊すればどこも水浸しになる。 見渡せば遠くに山が見え、街の中には川が流れている。それが日本の景観だと思う。しかしこの辺は山が見えない上に、街中を川が流れていない。遠くに大きな利根川があるけれど、あとは小さな、用水路のような川があるだけである。だから場所の概念が把握し難い。 こういう土地を通り過ぎる人が何か旅情を感じることがあっただろうか。 などと考えながら夜中に２階のベランダに出てみると、月の出た夜空に薄く広く雲がかかっていた。いつもは感じることはないけれども、広い空だなと思った。 |
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