オドンコの砦 (2001/01/03)

　１月３日（２００１年）に家族４人で東武動物公園に行った。東武動物公園は私の住所の近くにあるスポットの１つである。今までに何度も行っている。遊園地と動物園を一緒にしている。遊園地としても動物園としてもなかなかのものである。
　東武動物公園に「オドンコの砦」というプレイランドがある。滑り台のような建物を集めた所である。娘がここの Freefall という滑り台を降りるのを楽しみにしている。
　話題にしたいのは「オドンコの砦」というこのプレイランドのネーミングである。語感からするとメキシコあたりの山賊とか、サンチョ・ヴィラのような bandit の砦、というコンセプトのような気がする。
　しかし回文を好む私の眼にはそうは映らない。
　私の考えでは、「オドンコの砦」を作ったのが権藤さんだったのである。

権藤甚五郎、５６歳、オドンコの砦を作りつづけて４０年。極めた尽くした職人の技が今、よみがえる。
―　甚さんの技はさすがだねェ。
―　これが職人のこだわりよォ。

オドンコの砦の向かいに「ムーゲンの冒険」というプレイランドがある。こちらの方は帆船をかたどったジャングルジムのようなものである。「ムーゲン」というのは「夢幻」に由来するような気もするし、「ゲーセン」と似た語にしたような気がする。
　が、「オドンコの砦」の連想から言えば、そうではあるまい。
　私の考えでは、作った人が武藤源三さんだったのである。

武藤源三、４９歳、日本各地にムーゲンの冒険を作りつづけて４０年。幻の職人技が今、冴えわたる。
―　源さんの仕事はさすがだねェ。
―　これが職人の心意気よォ。

　この時期、東武動物公園は午後４時に近くなると寒くなる。幸い、４時を過ぎると「蛍の光」が流れてきた。不満そうな娘の手を引いて帰路についた。

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